曲の構成は起承転結でいいのか、盛り上げるためにどうすればいいか、考えてみよう

起承転結を音楽に当てはめてみましょう

イントロ〜起

歌がすっと始まって〜承

一旦落としてからサビ〜転

アウトロ〜結

大体、こんなところでしょう

インスト曲でも、歌の部分が何か他の楽器になるだけで、同じです

次に、それぞれのエネルギー量について考えてみましょう

イントロ〜弱

歌がすっと始まって〜中

一旦落としてからサビ〜大

アウトロ〜弱と中の間

起承転結は綺麗に4分割ではなく、転が全体の時間の6割くらい経った時に、来るようにします

1番、2番と歌詞がある歌の場合は、大サビが全体の6割たった時にやってきて、エネルギー最大になるようにします

大サビと、アウトロを、少し長めに作って、全体のバランスを整えます

これが基本の型でしょう

イントロの部分は、サビのメロディーを器楽で弾いてみたりすると、サビへの伏線を張ることができます

この伏線を張る、という方法も非常に重要です

我らがB’zもこのやり方を使っています

イントロは落ちたところからスタートします

X JAPANも同じやり方でヒット曲を作りました

イントロは静かですが、独立したメロディーになっています

ライブによっては、オーケストラの伴奏でサビメロから始まることもあります

その後、紅だー!という掛け声でサビのリフが展開します

これが、サビの伏線です

歌はまだ始まりません

サビのリフが終わってから、1番の歌が始まるというわけです

リプレイ回数のグラフを見てみましょう

全体の長さの、6割ぐらいの部分に大きな山があります

ここはHIDEのギターソロが終盤に差し掛かり、大サビになる辺りです

大サビ前に静かになるわけではありませんが、ギターのメロディーが栄光に向かう前の苦悩や悲劇を表現している、とも考えられます

主人公のメンタルが、落ちているわけです

ここが、イントロの落ちて始まる部分からサビのリフ、の伏線回収になります

イントロは、静かなギターで落ちている、という伏線を張って、サビ前の爆音ギターソロで栄光の前のメンタルクラッシュで回収しています

そして大サビでエネルギーを解放して、栄光を掴むためにひた走る、というわけです

大体、さっきのホワイトボードで示したエネルギー量と、同じになっているでしょう

こういう複合的な方法で、リスナーの感情を揺さぶり、感動や興奮、切なさ、栄光への羨望を、刺激しています

感動するリスナーたちの声

伏線を張る場所は、早い方が良いです

初めの伏線をすっかり忘れた頃に、伏線を回収した方が、カタルシスが大きくなります

イントロで張って、大サビで回収するのが、基本の型でしょう

歌詞で伏線を張る、隠喩を使うといった伏線の貼り方もあります

イントロが歌のあるサビになっていまして、やはり静かに始まります

性愛をテーマにした歌詞なので、涙とリビドー(悲しみの発散と性的発散)

ミサイル、花火は男性の性のシンボルとして、テロリストは気になるあの子を脅かす象徴です

型にはまらないことを信条としたパンクロックでも、ある程度基本の部分は抑えながら、構成はよく考えられています

皆さんもぜひ、ハッとするような伏線を、張り巡らせてみては、いかがでしょうか

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