無料の作曲キットを使って音楽を組み立ててみよう

パソコンで音楽を作ろう、と思い立ったら、昔はドラムを一つ一つ打ち込んでいったものです

今でもパソコンで作曲することを、打ち込みと言ったりするのはその名残です

しかし現代ではそういった作り方は少なくなっています

サンプルキット、ループ集、MIDIキットなど、さまざまな素材集があり、ジャンル別、コード別にまとめられて販売、もしくは無料配布されているといった状況です

こういったものをプラモデルでも作るように、せっせと組み立てていくと、素人でもびっくりするようなクオリティーの曲が出来上がります

最近ではさらに1分半くらいの歌までついていたりします

歌謡曲のように、1番、サビ、2番、サビ、、みたいな構成は難しいですが、EDMのように、1番の後にボーカルを刻んで加工(チョップアンドフリップ)してサビを作り、トラックの方を少し変えてもう一度1番の歌を使う、、みたいな構成なら、きちんとした曲が完成します

私も、デスクの上にはサンプラーやリズムマシンを置いているものの、それらの出番はあまりなく、どうしてもキットを使って作る機会が多くなりました

そういった流れに反抗しようとして、あるいは単に飽きてきたら、たまに手間をかけてサンプラーでドラムを打ってみたりしますし、体を動かして音楽を作るというのは、とても大切なことではあります

こうしたキットを使って作ることのメリットは、打ち込みの手間が減る分、構成をじっくり考えることができるということでしょう

90年代テクノみたいな音楽は、機械にパターンを記録したらそれを延々と流しているような感じでしたが、そういった淡々とした変化のない構成は敬遠される傾向にあるようです

現代のEDMだと、わざとらしいくらいの起伏を作って、ここで盛り上がってくださいね!というフックのある曲ばかりになりました

漫画やドラマのように、構成を練って、リスナーの感情を大きく揺さぶった方がウケがいいのでしょう

というわけで、私も早速先ほどのキットで作ってみることにしました

ほとんど全てのパートが同じパッケージに入っていたキットによるものです

どうでしょうか、自分で1から作るよりよっぽど高品質ではないでしょうか

中盤後、キャベツの千切りみたいに素材を刻んでいるところ、こういう感じでアクセントを作ってやると尺が伸びるので、一曲としての適当な長さに引き伸ばすことができるでしょう

テクノロジーの変化が先なのか、それともテクノロジーの変化を後押しする社会の要求が先なのかわかりませんが、こうやって時代と共に、音楽も形を変えてゆきます

今後はAIが大きな役割を果たすとみられていますが、どうでしょうか

必要なのはビッグデータですが、音楽はまだ数が少ないでしょうから、今回紹介したような高品質なサンプルキットを組み合わせる工程の自動化、といった方向で、少しづつ進んでいくのではないかなあと考えています

一部で言われているような劇的な変化、例えば好みの曲調を入力してガラガラポンで作る、とかにはまだ元データが少ないように思いますし、ドレイクのボーカルを生成して歌わせる、みたいな方向は権利の問題もありますし、ボーカロイドも、結局趣味的だったりデモ用だったりといった感じで、初めに思ったほど音楽業界を変えていないと思います

自動車の誕生で、人間は歩かなくなったわけではありません

遠くに行ったり、たくさん荷物を運ぶようになったのです

AIの発達でもきっと、人間は歌ったり作曲をするでしょう

そして遠くに音楽を届けたり、たくさん音楽を作るようになるのではないでしょうか

皆さんはどのようにお考えでしょうか

関連記事

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です