皆さんはノイズ対策は行っておりますでしょうか
機材のケーブルを変えてみる、電源を変えてみるなど、さまざまな方法がありますが、いずれにせよ、結構お金がかかるものです
明らかにひどいノイズならまだしも、僅かなハムノイズなんかのために、何万円、ヘタをすると何十万円とお金がかかることもあるでしょう
そのような状況を逆手にとってか、ノイズをうまく利用するアーティストもたくさんいます
代表的なのは、アルバ ノトでしょう
非常に短く音を切って、リズムにしてみたり、やたらと高い音、低い音を使ってみたりします
背後に漂うアトモスフィア(漂う音の雲)も、ポップスの世界ではあまり出番のない、ノイズになってしまうでしょう
私たちは作曲するとき、ドラムを打ち込み、シンセやギターを弾き、歌を録音します
それは基本の形であり、我々が音楽を作るときの土台になるもので、とても大事なことです
しかし、別にドラムでリズムを叩く必要もないと考えた時、新しい音楽の形が姿を表します
Burial氏は独特のサンプリングセンスでとても独創的な世界を作ることに成功しました
ドラム以外の音から、リズムを作り、ポップアーティストのボーカルを盗み、修理して作品に組み込みました
日本人でこう言ったやり方が上手なのはBUN/Fumitake Tamuraさんです
絵画の美術展などに行くと、絵、そのものだけでなく、額縁にまで気を遣っている作品に出会うことがあります
額縁にヤスリをかけて、角を丸く削っていたり、ガラス面の部分が福島原発事故で被曝し、黄色く変色した家屋のものを流用していたり
BUN君の曲は、そんな絵画の額縁のようにノイズを使います
サウンド全体の周波数が高い音から低い音まで満遍なくノイズで出ていれば、その上に展開する音楽は周波数のことをあまり気にしなくて良いので、より自由に作曲できます
大きな額縁に小さな絵を入れると、隙間がカッコよかったりします
本人がどういう考えでやっているかはともかく、さまざまな気づきを与えてくれる音楽たちです
ノイズとは、不要な雑音を指す言葉ですから、それを利用し始めた瞬間から、ノイズとは呼べないのかもしれません
視野を広く持って、身の回りにある、役立たずにみえるものたちを、ぜひご活用されてみては、いかがでしょうか
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