これは難しいところです
私も早速アップデートして使ってみましたが、作曲に関する機能面では期待したほどではない、と言う現状です
ただ、慣れてくると変わってくることもあると思うので、結果的に良かった、となる可能性は大いにあります
今回のアップデートで一番良かったのは、なんだか音が良くなった気がすることです
abletonは昔から、使いやすいけど音が悪い、と言う評判でした
私はヴァージョン6から利用しておりますが、確かに音は悪かった
特に、作業中の音質と、書き出してwavにした時の音質がかなり違いましたし、録音の音質も悪かったです
なんというか、高音域の解像度が悪い感じで、音がギラギラするような感じ、中音部はプラスチックで机を叩いたようなスッカイ感じ、低音部は引っ込みがちに聴こえる、などなど
メーカー自身も音質の悪さを認識していました
他のソフト、プロツールスはもちろん、ロジックやキューベースに比べても明らかに不快な音質で、リワイヤーなどといった、他のソフトと連結して、書き出しを音質の良い方のソフトで行うプラグインがついていたりしました
abletonで作曲して、パラデータをprotoolsでミックスする、というのが定番化していました
私が今でもプロツールスを併用しているのは、その名残です
しかし、abletonも手をこまねいているわけではありません
アップデートのたびに音質は改善されてきましたし、今回も随分音が良くなったような感じがします
今までは外部のマスタリング用プラグインでマスタリングしていましたが、今回久々に備え付けのマスタリングチェーンを使ってみましたが、音圧もよく、とても綺麗に仕上がるので、これからは内臓のもので十分かなと思っております
あとは録音の音質がもっと良くなれば、最高だと思います
今回のアップデートで色々なレビューをみましたが、皆さん共通で時短をキーワードにしていました
確かにキーワード検索機能は、慣れてくれば良いかもしれませんが、midiデータの変形機能、スケール維持機能、音律調整機能については、どれにしようかな、という感じでむしろ試行回数が増えてしまうような気がします
ボタン一つでパターンを生成するアイデアは他のプラグインにもありました
でもこれも、次の出てくるやつの方が良いかも、なんて考え出したら、パブロフの犬状態で、何度もボタンを押してしまいかねません
それから、検索窓、音律調整の新機能が追加されたために、画面が狭くなりました
新機能の画面を出したり隠したり、これも地味にストレスです
文句が多くなってしまいましたが、私はいよいよ時勢極まり、新しく大きな変化が起こる前触れなのではないかと考えており、その意味ではとてもポジティヴです
車に例えて言いますと、テスラ、携帯電話ならアイフォーンです
パソコンで作曲できる、という爆発的なスタートラインから数十年が経ち、アップデートのたびに新機能、音源、エフェクターが追加され、気がつけばボタンだらけ、ゴミ屋敷の如く、大量の音源集とエフェクター
そろそろ限界かなあと思います
車や携帯もどんどん機能が追加されて、ボタンだらけになり、賛否両論を巻き起こしながら、スマホやテスラの車みたいにすっきりした設計になりました
大量のデータやパターンを提供するという段階は終わって、どう扱っていくかというのが課題だと思います
検索窓にしても、タグやキーワードで分類するより、使用頻度で上位表示した方が使いやすいかもしれませんし、midi生成パターンも、個々人の癖を学習して、好みに沿ったパターンを生成するとか、選択する過程をサポートしてほしいのです
作曲家の個性を活かせるように、ユーザーの好みや性格を分析するのです
もちろん煮詰まらないように、サポートをキャンセルし、ランダマイズの機能もあった方が良いでしょう
というわけで、今回は新しいableton 12のレビューをしてみました
繰り返しになりますが、音が良くなりましたから、ミックスの手間や、プロツールスの出番は減るかもしれません
これが、最大の時短ではないかと思ったわけであります
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