今回は、特にダンスミュージックについて当てはまることですが、ロックやポップスなどでも、ある程度は活かせると思います
どうも自分の曲、リズムに躍動感がない
そのように感じたことはありませんでしょうか
しっかりとドラムを打ち込んで、あるいはプロも使うようなサンプル集のドラムやベースファイルを使っているのに
どうもリズムが生き生きしてこない
のっぺりと這いつくばって、ダンスホールどころか、まるで農村風景のように穏やか、桃太郎さながら、どんぶらこ、川を下る桃の如し
一体なぜこんな有様になってしまうのでしょうか
結論から言いますと、なるべくシンプルになるように作ろう、ということですが、よし、シンプルだ、と思ってどんどん音を消してしまって、まるで釧路湿原の深い霧の如く、消えるようなアンビエントになってしまっては本末転倒
シンプルにすると言っても、リズムに注目した方法でないといけません
今回はリズムについて、皆さんと一緒に、考えていきたいと思います
リズムとはなんでしょうか
リズムとはドラムのこと、いや、パーカッション、ベースかな?、ギターやボーカルだってリズムがある、、
その通りです
逆もまた然り
ドラムにメロディー、ハーモニーの要素だってありますね
もっと原始的なことを言うと、音が大きくなったり、小さくなったりを繰り返すと、リズムを感じます
その繰り返しも、複雑なパターン、不規則、サイクルが長すぎる、こういうものは、リズムを感じにくい
テーブルを指で、トン、トン、トン、トンと4回叩いてみる
よほど捻くれて変な叩き方をしない限り、ハウスとかテクノの4つ打ちと言われるリズムになるでしょう
トンと鳴る、静か、トンと鳴る、静か、トンと鳴る、静か、トンと鳴る、静か、、、
この規則的な強弱でリズムを感じます
もう一つ大事なのは、音が同じであるということ
今度はテーブルを叩いた後、コーヒーカップにデコピンして、枕を殴り、ギャーと吠えてみましょう
とん、ピン、ボフ、ギャー😱と順に音がなります
それぞれ一定のタイミングでやったとしても、音の変化が気になって、先ほどよりリズムを感じません
このふたつ、規則的な音の強弱、同じ音を意識して曲を編集していきましょう
まず今取り組んでいる曲、どんなリズムが中心にあるのかを見つけましょう
一番わかりやすいのは、ドラムが鳴っているポイントに重ねて楽器の音を配置していくやり方です
キックが鳴っているところにベースを重ねる
スネアが鳴っているところで、Hey!と叫ぶ
音が鳴っているところに他の音も重ねていくのです
隙間を埋め尽くしてしまうと、のっぺりしてしまいます
音が鳴らない、隙間、空き地、これを大切にしてみましょう
あるいは、ヒップホップやトラップのように、もう少し複雑なビートでも、テクノみたいに16ビートのベースやハイハットを打ち込んでみる
規則的なリズムに誘導してみましょう
その場合でも、ベースの音がつながらないように、やや短く鳴らして、音に隙間を作るとリズムがはっきりしてきます
しかし、こうやって同じ音をひたすら連打するだけでは、どうも単調になってしまう場合はどうしたらよいでしょう
ドドドド、レレレレ、ミミミミ、みたいにコード感を保ちながら連打するとか、メロディーとうまい塩梅で調節しながら作っていく必要があります
音の強弱によるリズムにはやや劣りますが、音の高低によってもリズムを感じることができます
ド、レ、ミ〜ミ、ド、レ のように同じ音の高さを波のように音程が上下すると、柔らかいリズムが現れます
これも、ドラムのなっているポイントに重ねて打ち込んだり、16ビートで打ち込んだりすると効果的です
もう一つは、回転という考え方
ループですね
これはもっと弱いリズムですが、うまく使うとリズムにグルーヴ感(うねり)を加えてくれるでしょう
回転も、真円だとスムーズすぎてリズムに乏しいので、陸上のトラックのように楕円だったり、歪みがある方がいいでしょう
なまっている、と言いますか、スピードに強弱があるという感じでしょうか
しかしループというのは扱いに注意が必要です
レコードなんかからサンプリング録音しようと探してみたら、とてもいいメロディがあったとします
そのままなんとなくヒップホップとかのビートを重ねてみて、わーい出来たと喜んでみたものの、どうもリズム感がないように聴こえる
せっかくのドラムのリズムを、いいメロディが目立ちすぎて殺してしまう
8ビートや16ビート、ドラムのリズム、空白、音程やスピードの強弱
今回、皆さんと考えてみた事柄を思い出してみましょう
サンプルを短く切って分解して、ドラムの上に並べ替えてみたり、連打してみたり、ピッチを変えてみたりと、色々なアイデアが湧き上がってきます
テーブルを指で叩いたシンプルなリズムに全ての素材を集約するのがゴールです
色々なアイデアを捨てたり削ったりして、トン、トン、トン、トンの4つのポイントに集まるようにしてみましょう
そうやって時間を忘れて、色々試して、へとへとになった後、あなただけの、オリジナルの、素晴らしい音楽が出来上がっていることでしょう
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