今回はキックドラムをシンセで作ってみよう、という試みです
洋服の世界では、靴のことをキックスということもありますね
楽曲の足であり、低音を支える土台であり、おしゃれは足元から、であります
さまざまなサンプル音源があり、その数は無限に多いと言ってもいいでしょう
スーツに蛍光色のランニングスニーカーは似合わないように、音楽の種類によって、似合うもの、似合わないものがあります

こんなにたくさんあると、選ぶのにも一苦労です
なんとか選んでみても、結局調整が必要で、編集画面でまたチマチマといじる事も少なくありません
時代が進むにつれ、こう言ったサンプル集の数は増える一方です
何十ギガ、容量があっても足りません
かつて、アナログレコードでdjするのが流行っていた時、何枚持っているかでマウントの取り合いがありました
私もレコードを何千枚も持っていましたが、数が増えるにつれて管理も大変になり、そもそも聴きたいレコードがどこにあるのかわからなくなってしまいました
反省を活かす時です
モノが増えまくるというのは、大きな罠であり、あなたのクリエイティヴを脅かすものであります
たとえタダで配っているものでも、何でもかんでも与えられて、ただ選ぶだけ、というのは消費であり、制作とは言い難いでしょう
これでいいのかな、という疑問や、危機感を失ってはいけません
というわけで、今回はベースシンセの決定版、Sublabを使って、キックを作ってみました
と言っても、ちょっとプリセットからパラメーターをいじっただけで、インスタントラーメンみたいなものです
大袈裟なことを言いましたが、まあちょっとやってみようじゃないかという感じで、気軽に取り組んでみてください

まずは短くmidiデータを打ち込みました
十分に低いところ、c1の音程にしております
これをそのまま再生すると、余韻が残ってビヨーンと、長い音がします
ベースシンセですから、これは無理からぬ事です
これではキックっぽくありませんから、もっと歯切れ良くするために、ボリュームのパラメーターを短く設定します
だいぶキックらしくなりました
あとは曲に応じて、先ほどmidiで打ち込んだC1から、音程を変えてやればいいでしょう
この、音程がちゃんとわかる、というのは結構重要です
サンプルキットの中にも、音程が書いてあるものはありますが、全てではありません
また、ドラムのような短い音は、チューナーでもなかなか正確な音程は測れません
曲全体のキーと、キックのキーが分かれば、素早く適切な音程を決めることができ、ああだ、こうだ、と悩む手間が省けるでしょう
そう言った意味で、シンセでドラムを作ることは、遠回りなようで近道であるわけです
もちろんかっこいいサンプルキットのドラムも好きなだけ使って良いですが、今回のテクニックも、ぜひ作曲法の引き出しに入れておきましょう
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